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硬質系(クォーツ・セラミック)キッチンカウンターの見積金額が業者ごとに違う理由|加工技術と「製造品質」に隠された3つの核心的要因

「同じシーザーストーン(人造大理石)やデクトン(セラミック)で見積もりを取ったのに、なぜ数万円もの差が出るのか?」

設計・工務店の担当者様から、こうした疑問をいただくことが少なくありません。結論から申し上げれば、硬質系素材における価格の差は、単なる利益率の差ではなく、「完成後の製品寿命」と「現場での不適合リスク回避」に対する投資の差です。

現場での再加工がほぼ不可能な硬質素材だからこそ、工場出荷時のクオリティがすべてを決めます。今回は、見積書には現れない「製造品質の正体」を、メーカーの視点から3つのポイントに絞って深掘りします。


【要因1】加工プロセスにおける「物理的ストレス」の管理と製品寿命

セラミックやクォーツストーンといった硬質系素材の加工において、最も品質(とコスト)の差が出るのが「開口部(シンクやコンセント穴)」の切断精度です。

  • 標準的な「湿式加工」の中に潜む解像度の差
    硬質系素材の加工は、水を使いながら刃を当てる「湿式加工」が業界の常識です。しかし、同じ湿式でも、高速回転するダイヤモンドブレード(刃)による「物理的な衝撃」を伴う切断の場合、硬すぎるがゆえに素材の小口(こぐち)へ微細な振動や衝撃が蓄積されることがあります。 この目に見えない「加工ストレス」が蓄積されると、施工後数ヶ月経ってから、熱膨張や日常の微細な振動をきっかけに、開口部の角から割れが走るリスクを孕むことになります。
  • ダイワ建材の基準:素材に負荷をかけない「ウォータージェット加工」
    弊社では、これらの硬質系素材の開口部に対して、超高圧の水流でカットする「ウォータージェット加工」を標準としています。回転刃による物理的な叩きや摩擦熱を極限まで抑え、非接触で滑らかに切り出すこの工程は、素材本来の寿命を守るための「目に見えない投資」です。この精密な設備維持と工程の丁寧さが、価格の差として現れます。

【要因2】製造データ作成における「図面精度」と不適合リスクの回避

見積書には「加工費」と一括りにされることが多い項目ですが、実はその前段階の「CADデータ(JW-CAD使用)」の解像度が価格と品質を左右します。

  • 「ただ切るだけ」のデータ作成のリスク
    頂いた図面をそのまま機械に流し込むだけのデータ作成では、素材特有の「逃げ(クリアランス)」や、強度を保つための最小寸法が十分に考慮されていない場合があります。これが原因で、現場で「シンクが収まらない」「コンセント穴の周辺が細すぎて搬送中に割れる」といったトラブルを招くのです。
  • ダイワ建材の価値:プロの視点による図面精査
    ダイワ建材では、頂いた図面を素材の特性に照らし合わせて精査します。素材の強度を維持しつつ、無理のない納まりを実現するための最適な加工データを設計する。この目に見えない「エンジニアリング(技術設計)」の工程が、現場での手戻りや破損リスクを最小限に抑えます。

【要因3】素材の「歩留まり」と「模様の美しさ」のバランス

同じブランドの素材(スラブ材)から、いかに効率よく、かつ美しく切り出せるか。これは加工メーカーの経験値が問われる部分です。

  • 安さを優先した「高歩留まり」のリスク
    ㎡単価を安く見せるために、1枚の大判から無理やり多くのパーツを切り出そうとすると、素材の模様(流れ)が不自然に途切れたり、構造的に負荷がかかりやすい箇所を開口部に持ってこざるを得なくなります。これは意匠性を損なうだけでなく、長期的な耐久性への不安材料となります。
  • 価値:耐久性と意匠性を両立する「最適な割り付け」
    私たちは素材の特性を深く理解した上で、最も模様が美しく見え、かつ素材の強度を損なわない「最適な割り付け」をご提案します。たとえ素材費に差が出たとしても、それは長期間の使用に耐えうる品質を担保するための知見が含まれているからです。

まとめ:価格の「内側」にある価値にも目を向けてほしい

今回ご紹介したような、素材への負荷を抑える加工工程や、不適合を防ぐための図面精査といった要素も、見積価格の差を生む要因の一部です。

特に現場での再加工が困難な硬質系素材においては、工場から出荷される瞬間の品質が、その後の施工の円滑さを左右すると私たちは考えています。もし他社様との比較で「なぜここは価格が違うのか?」と疑問に思われたら、遠慮なくその内容を添えてご相談ください。単なる安さだけではない、技術的な根拠や現場でのリスク回避の視点から、誠実かつ正直に解説させていただきます。

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