ブログBlog
世界で選ばれるクォーツストーン「サイルストーン(Silestone)」の特徴とは?
キッチンのワークトップや洗面カウンター、特注家具の天板を選ぶとき、
どれにしようか迷ってしまうことはありませんか?
今回は3大クォーツストーン(人造大理石)の中から、
世界中で人気を誇るブランド「サイルストーン(Silestone)」を特集します。
「シーザーストーンやフィオレストーンとは何が違うの?」
「設計するときに気をつけるポイントは?」
といった疑問に、48年の実績を持つ加工屋の目線から解説します。
素材の特徴をしっかり理解して、理想の空間づくりの参考にしていただければ幸いです。
実はシーザーやフィオレと加工仕様は「ほぼ同じ」です
まず、設計の実務者様や施主様からよくいただく
「サイルストーンって、他のクォーツブランドと比べて耐久性や加工方法に大きな違いはあるの?」
という疑問にお答えします。
結論から言うと、ダイワ建材の加工現場における物理的な加工方法や、キッチンの道具としての基本性能は、どのブランドもほとんど差はありません。
どれも天然の水晶(クォーツ)を90%以上含んだ高い硬度と耐久性を備えた素材ですので、傷や熱、水への強さは一様にトップクラスです。
文字通り非常に硬くて安定した素材なので、大工さんが使うような通常の木工用の刃では一切カットできません。
そのため、ダイワ建材の工場ではどのブランドであっても、以下のような専門設備を駆使して一枚ずつ丁寧にお作りしています。
- ウォータージェット加工
高圧水に研磨材(ガーネット)をブレンドして素材を精密に切断・開口する「ウォータージェット加工」を用います。物理的な摩擦熱や応力を極限まで抑えることで、素材に余計な熱ストレスや目に見えない微細な傷(マイクロクラック)を与えずに加工します。 - 接合と研磨
二液性接着剤で接合を行い、端部(小口)はダイヤモンド砥粒を含んだ研磨パッドで優しく磨き上げて滑らかな表面仕上げへと整えます。
サイルストーンが世界中で愛される「3つの大きな魅力」
サイルストーンを生み出しているのは、スペインに本国を構えるグローバル企業「コセンティーノ社」。
ヨーロッパや米国をはじめ、全世界にショールームを展開している一流ブランドです。
加工のしやすさは共通ですが、サイルストーンには世界中から選ばれる独自の素晴らしい特徴があります。
① 地球にも人にも優しい「低シリカ・ミネラル素材」
サイルストーンのすべての色は、画期的な「HybriQ+®(ハイブリックプラス)テクノロジー」という独自の最先端技術で製造されています。
これは、素材に含まれる結晶質シリカの含有量を大幅に低減させたもので、第三者国際機関からも厳しい独立認証を受けている先進的な特徴を持つ新時代の素材です。
さらに、その製造プロセスも驚くほどサステナブルです。
HybriQ+®は、リサイクル原料の活用や再生可能エネルギーの利用など、環境負荷の低減を目指して開発された独自の製造技術です。
② 日常のお手入れをさらに楽にする「N-Boost」技術
独自の「Silestone® N-Boost」技術により、表面の撥水性や清掃性を向上させています。メーカーによると、液体が浸透しにくく、お手入れがしやすいことが特徴です。汚れが付着しにくく、日常のお手入れがしやすい状態を維持します。醤油やコーヒーをうっかりこぼしてしまっても、日常的な水拭きや中性洗剤でサッと拭き取るだけで、いつでも清潔に、美しい状態を維持しやすいのが嬉しいポイントです。
③ 空間をダイナミックに彩る「大判サイズ」と豊富な質感
サイルストーンは、「最大 3250 × 1590 mm」という非常に大きくて立派な原板サイズに対応しています。
これだけ大きさがあれば、海外製の大型食洗機や大口のシンクを組み込んだアイランドキッチンでも、のびのびとしたデザインが可能です。
デザインの表情もとても豊かで、上品な大理石調、モダンなコンクリート調、どこか懐かしく温かみのあるテラゾー調など、インテリアに合わせて選べます。
【設計者様・工務店様へ】事前に知っておいてほしい「現場ジョイント」の注意点
サイルストーンは最大3,250mmという圧倒的な大判サイズを誇りますが、現場への搬入経路(エレベーターのサイズや階段の回り代)や配送時の破損リスク、あるいは複雑なL字型レイアウトなどの兼ね合いによっては、どうしても現場での「分割ジョイント(繋ぎ目)」が必要になる場合があります。
ここで心に留めておいていただきたいのは、クォーツストーンという素材は上からの引っかき傷には滅法強い反面、物理的な性質としては「石は重いガラス」のようにデリケートな一面も持ち合わせているという事実です。
そして、非常に高密度で硬質な素材である特性上、現場でどれだけ精密に突き合わせても、接合部は意匠的に繋ぎ目の線がどうしても目立つことがあります。
施主様に「大判だから繋ぎ目は全く見えなくなりますよ」とお伝えしてしまうと、お引き渡し時の思わぬイメージ相違(クレーム)に繋がってしまいかねません。
美しくノイズのない空間に仕上げるためにも、ぜひ設計段階の早い時点で「どこにジョイントの線を持ってくるか」を事前に計画し、施主様と共有・合意形成しておくことを強く推奨いたします。
ダイワ建材では、工場での精密な湿式カットにより、現場での確実なジョイント作業を技術的な側面から全力でサポートいたします。
まとめ:あなたのライフスタイルにぴったりの素材選びを
シーザーストーン、フィオレストーン、そして今回ご紹介したサイルストーン。
これら世界的なトップブランドはいずれも優れた表面硬度と安定した性能を備えており、世界的に採用実績の多い素晴らしい人造大理石です。
だからこそ、最終的には実際の質感や色味の馴染み方を確かめることが大切です。
ダイワ建材では、皆様に安心して素材選定を行っていただくために、各種サンプルをご提供しております。
さらに、公式オンラインショップ「counter3」で販売中のミニカウンター『the counter Piccoro(ピッコロ)』のラインナップにある「ブラジリアンブラウン」には、今回ご紹介したサイルストーンの高級原板を採用しております。
据付工事を必要とせず、手軽に本物の質感や日常のメンテナンス性を手元で検証できるツールとしてもご活用いただけます。
ぜひ実際の質感や重量感を肌で体感してみてください。
こちらの記事もおすすめ
-
クオーツストーン「シーザーストーン」の上で蕎麦(そば)を打つことはできますか?
実際に蕎麦を打って検証をしてみました。結論としては、とても快適に蕎麦を打つことができました。 その理由を3つ挙げますね。 ただ、蕎麦を切る際には木製の「麺台」を使ったほうがよさそうです。クオーツストーン(シーザーストーン […]
-
失敗しない天板選びの「予行演習」。実物の素材を日常で試す、新しい検証のカタチ
理想のキッチンを実現するために、決して安くない費用をかけて選ぶセラミックやクォーツストーンの天板。しかし、カタログやショールームの短時間の見学だけで、その素材との「一生の相性」を判断するのは、少し勇気がいることかもしれま […]
-
人工大理石加工の裏技を伝授!アクリル系からクオーツストーンまで、素材別の対処法
人工大理石は、その美しさ、多様性、耐久性から、住宅やオフィスのキッチンやバスルームのカウンターに広く使用されています。しかし、その加工には素材ごとの特性を理解し、適切な方法で行うことが不可欠です。 今回は、弊社が長年の経 […]
-
30万円の投資の前に、3,000円で『石のある暮らし』を予行演習。素材の特性を肌で知る、賢い天板選びの進め方
1. 画面越しでは伝わらない「石の呼吸」 SNSの施工事例やカタログの綺麗な写真。それだけでキッチン天板を決めるのは、少しリスクが高いかもしれません。なぜなら、高級建材の真価は、写真には写らない「密度」「重厚感」、そして […]